理不尽な線引き
ボイスタにも年齢制限があります。つい最近、上限を引き下げました。入所資格は21歳までです。
なぜかって?
それ以上年齢を重ねている地方の素人さんを1から育成する自信がないからです!!!
ということで、今回は年齢の話です(笑)
???:どーせ若い方がいいんでしょ!!
いや、まぁ…
そうなんですが、怒んないで…
年齢なんて関係ない…こともない。けど、知っておくべき大切なことがある。
そんな感じなんです。実際は。
ではなぜ年齢制限があるのか?
この理不尽な線引きの意味を少し理解してもらって、夢への挑戦計画をより現実的に立ててもらえたら嬉しいです。
いつプロになるつもり?
皆さん憧れの声優さんがいらっしゃると思いますが、自分が何歳の時にそうなるご予定でしょうか?
養成所
↓
卒業
↓
プロ = 売れっ子?
いやいやいや、そんなに一気に売れっ子になることを願うなら、大手のアイドルオーディションや主演映画やドラマが約束された女優オーディションで受賞を狙う必要があると思います。某漫才グランプリ的な。
オーディション
↓
グランプリ → 売れっ子
こういうね(笑)
でも、これを望まれるのであれば、シンデレラよろしく、輝くような容姿や血の滲むような努力、人々が愛してしまうような人間性、そして運も必要だと思います。チャレンジする価値は大いにありますが。
「そんな自信はありません!」
「地道な努力で掴みます!」
「下積みも覚悟の上です!」
では、そんな皆さんは何歳で憧れの声優さんのようになるつもりでしょうか?
ちょっと算数をしてみましょう。
現在 ▶︎ 今いる場所でひたすら基礎
2年目 ▶︎ お目当ての養成所へ
3年目 ▶︎ 卒業&所属(新人)
4年目 ▶︎ プロ2年目(新人)
5年目 ▶︎ プロ3年目(新人)
さて、プロ3年目の時、あなたは何歳でしょうか?
これ、かなり優秀な人のキャリアだと思いますよ。たった1年で所属してるし、3年プロとしてやってるってことは多少なりともお仕事をもらっているワケだし。
(例)
高卒→養成所→プロ3年目=22歳
専門→養成所→プロ3年目=24歳
大卒→養成所→プロ3年目=26歳
実際は養成所で即所属できなくて+1年とか、上京資金が無くて地元に2年いるとか予定通りにはいかないので、ボイスタでは今の年齢「 +5 〜 +9 」歳がプロ3年目として想定しています。
プロ3年目。
さて、あなたは何歳?
タスケテ…
怖がらせてごめんなさい(笑)
こわいよね?ほんとゴメン(笑)
助けることはできないけど、役に立つことはできると思います。
あ、いや、ボイスタに入所してください!…とかじゃないんでご安心を(笑)
ボイスタは基本的に勧誘しません。
〝勧誘されないと入所できない〟とか、〝みんなと一緒じゃないと無理〟とか、自分で決めて行動出来ない人に入所されても迷惑です(痛っ☆)
というかたぶんそんな人が入所されてもお金の無駄に…(痛っ☆)
…ということでお役に立ちたいと思います(笑)
今できることの最大限を
今日からプロ3年目まで5年かかる。
1年でも1日でもこれを短縮させたい。
逆に言うと、何もしない1日は夢から遠ざかる1日。
何をすればいいかわからないですか?
養成所やワークショップに行けないのであれば、愚直に反復練習です!この言い方だと体育会系みたいですね?なんか(笑)
原稿は毎日新作を公開しています。毎日演じるだけでも練習になります。ご活用ください。
でも、皆さんにまず必要な力は兎にも角にも発声・滑舌です。
音読音読音読オンドクゥウウウッッ!!!
どこにも通えないのであれば、今の内に数をこなす!どんな山奥に住んでいようとも、文字はあるはずです。読みましょう!まずは100日!毎日!
図書館で本を借りて毎日音読しましょう!
毎日10分×100日!
100日後きっと世界が変わってます。
何もしなかった100日前の自分が幼く感じられるはずです。
今日から100日後は何歳ですか?
上京するまで、あと何回100日がありますか?
あなたが達成できるのならきっと大丈夫。
99%以上の人が100日も続けられずに勝手に脱落してくれる。
上京して養成所で言ってごらん。
「〇年間、小説を毎日◎ページ音読してました」って。
あなたの隣に立ってる同期が
「あ、私終わった」って顏してるから。
最後に
ボイスタが21歳で区切っているのは、プロ3年まで5年かかることもそうですが、若い人ほどこれまでの人生を変えられる余白が大きいからです。言い換えると「努力し続ける生活」に変えやすいから。
夏までは何者でもなかった普通の女の子が、年末には 「〇日間、小説を毎日◎ページ音読してました」 と自信を持って言えるように激変させやすい。正に若者の特権ですね(笑)
ガラスの靴は渡せないけど、あなたと一緒にあなたを磨く。ボイスタはそんな感じです。
ちなみに高舘真凜さんは、入所して200日以上一日も欠かさず毎日練習しています。
その量もちょっと多くて、読書、朗読、ラジオ番組、筋トレ、発声、滑舌、などなどなど…(笑)
彼女が説明会に参加した時が21歳。
ボイスタが設定している「声優志望者の賞味期限」ギリギリです。
年齢や未経験者としてのコンプレックスを抱えながら、彼女自身苦しい時間もあったと思います。もしかしたら、今なおそんな現実に苦しんでいるかもしれません。
それでも1日も欠かさず練習をして課題を提出しています。そんな彼女の努力と成長を見ていると「年齢なんて関係ない」と言わずにはいられません。特にあの明るい笑顔を見ると。
もし「声優志望者の賞味期限」を年齢にしないとすれば、それは「その努力を止めた時」になるのだと思います。